グローバル化を目指す大学の多彩な取り組み

更新日:


グローバル化の波が教育の分野にも影響を及ぼす中、大学は独自にグローバルへの多彩な取り組みを実施しています。その中で、グローバル人材の育成に力を入れる3大学をご紹介します。

グローバル化への動きが盛んな大学教育

 グローバル化の波は教育の分野にも影響を及ぼし、中でも、小学校において英語教育が始まったことが注目を集めています。大学も例外ではなく、グローバル化に向けて多種多様な取り組みが展開しています。

 多くの大学では、国際社会で幅広く活躍できる学生の育成が活発です。それに伴い、時代に合わなくなった旧来の学部編成や教育カリキュラムを見直すとともに、海外留学や語学プログラムを整備するなど、多方面での改革を図っています。在学生たちは、講義や海外経験を通してグローバルな人材に成長することを期待されています。
 ただし、一口にグローバル化といっても、その具体的な内容は異なります。それぞれの大学は、自学の歴史や教育理念に基づき、独自性のある教育プログラムを考案しています。
 グローバル人材の育成に力を入れる大学について、その背景にある教育理念とともにグローバル化に向けた取り組みをご紹介します。なお、ここで取り上げる事例は学生数10,000人以下の私立大学のうち、国際性ランキング50位以内に入った大学です。

麗澤大学の取り組み

 麗澤大学は、在籍学生数2,712名(2018年5月1日時点)と小規模で、国際性分野のランキングが12位です。1935年の創立以来、世界平和に貢献するため「知徳一体」の建学精神に基づく人材育成に努めています。
 麗澤大学は実践主義を重んじ、実学・語学教育に力を注いできました。ここでの実践主義とは「知徳一体」の実現、つまり道徳心を持って知識を社会のために活用することを意味します。この方針は2018~2022年にかけて進められるグローバル化戦略にも投影され、「外国語による教育の充実」「海外留学の促進」「学内のグローバル化」が中心軸として掲げられています。
 留学をサポートする各種制度も特徴の一つです。留学では海外の言葉を実践的に学べる一方、異文化生活の中でのストレスも少なくありません。そんな状況に備えて実施されるプログラムが、「留学直前セミナー」です。学生が心の準備をしっかり整えてから留学に臨むのが目的で、現地でも大きなトラブルに見舞われず修学に励めます。
 このように充実した支援体制は、麗澤大学のグローバル化への特徴的な取り組みのひとつです。

少人数制ならではの手厚いサポートで「真のグローバル人材」の育成を目指す

麗澤大学


建学以来、グローバル人材の育成に力を注いできた麗澤大学は、「国際性」で高いランクを獲得した。同時に、企業人事・研究者の目による「教育成果」でも高評価を得ている。この2分野で評価されるベースには、少人数制ならではの手厚い指導がある。

亜細亜大学の取り組み

 学生数が6,773名(2018年5月1日時点)の亜細亜大学は、国際性分野のランキングが25位です。これまで建学精神である「自助協力」のもと、その名のとおりアジアを代表する大学を目指してきました。
 目標達成のため、大学で掲げたミッションが「多様な夢に挑み、アジアの未来に飛躍する創造的人材の育成」です。特徴的なプログラムには、「アジア夢カレッジ」「フレッシュマン・イングリッシュ」「14言語を扱う外国語教育」があります。いずれも、ミッションを果たすうえで欠かせない取り組みに位置づけられています。
 「アジア夢カレッジ」は、経済成長を続ける中国との架け橋になれる人材の育成が目的です。中国語の徹底教育や現地留学、さらに実務経験を通じ、アジア経済の実態を把握できるでしょう。「フレッシュマン・イングリッシュ」は、生きた英語の習得を期待できる英会話の授業です。「14言語を扱う外国語教育」では、アジア地域を中心に14に及ぶ言語を基礎から学べます。
 これらは将来的なアジア地域での活動を見据えたプログラムであり、アジアの代表になるという大学の目標に基づいた取り組みといえます。

アメリカとアジア地域で学び「行動力あるグローバル人材」を創る

亜細亜大学


THE世界大学ランキング日本版で「国際性」分野のトップグループに位置する亜細亜大学。建学以来、常にグローバル人材育成に重きを置き、語学力に終わらない真のグローバルスキルの習得を追求してきた教育が、着実に成果を上げている。

桜美林大学の取り組み

 桜美林大学は、国際性分野のランキングが49位です。学生数は9,669名(2018年5月1日時点)と、紹介する大学の中では最も人数が多い大学です。創立時から「キリスト教精神に基づく国際人の育成」を目指し、豊かな教養と国際的な視野を持った人材の育成を心がけています。これまで力を入れてきた「語学」と「国際教育」を中心とする教育活動は、グローバル化が著しい中、重要性が増している分野です。
 近年は、新たに「学群制」と「メジャー・マイナー制度」も導入しています。いずれも、さまざまな分野の学問を結びつける仕組みです。これらにより、主専攻分野「メジャー」と副専攻分野「マイナー」を組み合わせた科目選択が容易です。
 これらの制度により、学生たちは従来の学部という枠組みにとらわれず自分の興味に合わせて幅広い専門分野を学修できます。
 また、他大学であまりみられない取り組みが「早期卒業制度」です。半年間で授業が完結するセメスター制度を導入していて、3年間での卒業が可能です。

建学精神を継承する「国際性」と多様な成長を促す「学群制」

桜美林大学


創立100 周年を迎える2021年に向けて、もともと定評のあったグローバル化をさらに加速させている桜美林大学。独自性の強いその教育は、THE 世界大学ランキング日本版(以下、日本版ランキング)においても、「国際性」と「教育充実度」で高い評価を獲得している。

 グローバルな教育プログラムを提供している大学の一例を紹介しました。各大学の教育理念をふまえた上で具体的な取り組みを見てみると、大学についての理解が、より深まるのではないでしょうか?