「国際性」はどれだけ国際的な教育環境になっているかを表す指標

 日本版ランキング2019のランキング指標は、「教育リソース」「教育充実度」「教育成果」「国際性」の4分野で構成されています。このうち、ランキング指標全体の20%を占める「国際性」分野の指標は、ランクイン大学が「どれだけ国際的な教育環境になっているか」を表すものです。
 「国際性」分野の指標は、「外国人学生比率」「外国人教員比率」「日本人学生の留学比率」「外国語で行われている講座の比率」の4つの項目から構成されています。これは、大学から提供されたデータを基にスコア化されます。
 各大学では、グローバル化に対応する改革が急速に進んでいます。そのため、「国際化」の指標には、大学のグローバル化の度合いが端的に表れているといえます。

「国際性」分野のスコアが高い大学はグローバルな学修環境

 大学のグローバル化は、留学制度の充実はもちろん、語学教育や、キャンパスの国際化の程度も重要な要素となります。
 各指標項目が持つ意味について紹介しましょう。

「外国人学生比率」「外国人教員比率」
 それぞれ、大学から提供される、外国人学生比率および外国人教員比率に関するデータをスコア化したものです。外国人学生比率は、大学全体の在籍学生数のうちの在籍外国人学生数で求められます。外国人教員比率は、全教員数うちの在籍外国人教員数です。
 これらの指標は、大学のキャンパスがどのくらい国際的な学修環境であるかを示しています。外国人学生や教員の比率が高いほど、ネイティブとのキャンパス内でのコミュニケーションの機会も多く、ディスカッションなどを通して多様な文化的背景を持つ人々とコミュニケーションできる環境が整っているといえます。

「外国語で行われている講座の比率」
 大学が開講している講座数のうちの外国語で行われている講座数のデータをスコア化したものです。
 この指標からは、大学でどのくらい実用的な外国語の運用能力を向上させることができる可能性があるかを測ることができます。
 また、大学の国際化の指標としてよく用いられる「留学制度が整っているかどうか」や「協定を結ぶ海外の大学が多いかどうか」だけでは、実際に留学制度が利用しやすいものであるかどうかを知ることはできません。
 日本版ランキング2019の「国際性」分野には、「日本人学生の留学比率」という項目があります。

「日本人学生の留学比率」
 大学から提供される、全在籍学生数のうち日本人学生の留学生数のデータをスコア化したものです。
 この指標からは、大学の留学に関する制度が、学生にとってどのくらい利用しやすいものになっているかを測ることができます。

 日本版ランキング2019のWebサイトでは、総合ランキングだけではなく、4つの分野別ランキングも調べることができます。また、ランキングページの「大学プロフィールを見る」からは、「国際性」分野の項目でもある各大学の外国人学生比率、日本人学生の留学比率、外国語で行われている講座の比率が確認できます。さらに、参考データとして、海外の大学との大学間交流協定数も掲載しています。
 「国際性」分野のランキングに関心を持った方は、記事下の関連リンクからご覧ください。