高校現場での評判がランキングを左右する

 <教育満足度>のスコアは、高校の進路指導担当教員に対する調査の結果に基づいています。上位にランクインした大学は、高校現場において「グローバル人材の育成に力を入れている」「入学時の学力によらず、受け入れた学生を丁寧に教育し、就業力を高めている」といった評判が定着していると言えます。

入試難易度が上位でない私立大も多数ランクイン

 設置区分別のTOP10を見ると、公立大、私立大のランキングには入試難易度が上位ではない大学も入っています。また、私立大のTOP10には大規模大学が多くランクインしていますが、11位以降には神田外語大学(13位)、金沢工業大学(18位)、津田塾大学(20位)といった中規模以下の大学も入っています。

私立大で目立つ、パフォーマンスの良さ

 TOP150を設置区分別に見ると、国公立大77校・私立大73校で、国公立大と私立大が約半数ずつとなっています。この結果だけを取り出すと「やはり国公立大が強い」と感じるかもしれません。
 一方、総合ランキングのTOP150は、国公立大86校・私立大64校です。これと比較すると、<教育満足度>は相対的に私立大が健闘している分野だということがわかります。
 また、別の分野である<教育リソース>のTOP150の内訳は、国公立大99校、私立大53校と、国公立大が約3分の2を占めています。<教育リソース>のスコアが高い大学の多くは、資金が豊富な大学です。豊富な資金を使えば、その分、教育満足度を高めることができると考えられますが、<教育満足度>TOP150に国公立大が占める割合は約半数にとどまっています。
 この状況から、私立大は国公立大に比べて少ないリソースながら高い教育満足度を得ていて、それが外部にもよく伝わっている、と言えそうです。例えば、立命館アジア太平洋大学、関西学院大学、神田外語大学、東洋大学、日本大学、南山大学、金沢工業大学は、<教育リソース>がランク外ながら、<教育満足度>で90ポイント以上のスコアを獲得しています。