「教育充実度」は学生・高校教員から見た大学の教育を指標化したもの

 日本版ランキング2019のランキング指標は「教育リソース」「教育充実度」「教育成果」「国際性」の4分野です。このうち、教育充実度は「どれだけ教育への期待が実現されているか」を表します。
 教育充実度は学生調査と高校教員の評判調査が指標化されているもので、ランキング指標全体の30%を占めます。
 学生調査は、2019のランキングから加わりました。学生の声が指標項目に初めて加わったといえます。

「教育充実度」分野のスコアが高い大学は、学生の満足度も高い可能性がある

 教育充実度の指標項目のうち、学生調査の項目は、大きく分けて「教員・学生の交流、協働学習の機会」「授業・指導の充実度」「大学の推奨度」の3つです。大学の教育について、受け手側の学生が、実際にどう感じているかを調査しています。
 「教員・学生の交流、協働学習の機会」は、教授陣との交流や協同学習(協働学習)の経験を問うものです。この項目から、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力の向上への影響度を図ることができるでしょう。
 「授業・指導の充実度」は、4つの質問を含み、授業・指導から知識・スキルを得られる頻度を表す項目だといえます。クリティカル・シンキングや、学んだことを相互に結び付ける力など、社会で求められる力に着目していることも特徴です。
 「大学の推奨度」は、総合的に見て家族や友人に誇ることができる経験が、大学での生活においてできるかどうかということを表しています。
 調査項目の詳細は以下のとおりです。

高校教員からの評判もスコア化

 教育充実度の指標項目のうち、高校教員の評判調査は、「大学に関する印象調査」から抜粋してスコア化したものです。
 高校の進路担当教員は、自校の卒業生からさまざまな情報を集め、大学進学をめざす生徒に志望校選択のアドバイスをしています。そんな教員たちの大学の見方を調査することにより、大学教育への期待が実現できている大学かどうかを推し測ることができます。
 「グローバル人材育成の重視」は、グローバル化社会で活躍するための教育に力を入れている大学かどうかについて知るための参考になります。
 「入学後の能力伸長」は、総合的な「大学で得る能力」が伸びている印象が強いことを表しています。

 日本版ランキング2019のWebサイトでは、総合ランキングだけではなく、4つの分野別ランキングも調べることができます。
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