「教育リソース」は充実した教育を行うための環境が整っているかどうかを指標化したもの
日本版ランキング2019は、「教育リソース」「教育充実度」「教育成果」「国際性」の4分野の指標から構成されます。このうち、「教育リソース」分野では「その大学でどれだけ充実した教育が行われている可能性があるか」を表しています。4つの指標の中で評価の割合が最も大きく、ランキング指標全体の34パーセントを占めます。
「教育リソース」分野の指標は、「学生一人あたりの資金」「学生一人あたりの教員比率」「教員一人あたりの論文数」「大学合格者の学力」「教員一人あたりの競争的資金獲得数」の5項目から構成されています。これらの項目を総合し、教育のいわゆる資源を表しています。
「教育リソース」分野のスコアが高い大学は、質の高い学びができる環境
大学では、多くの学生がゼミや研究室に所属し、教員とかかわります。「教育リソース」分野には、学ぶ環境・設備、教員に関する項目が含まれています。
「学生一人あたりの資金」
大学の経常収入・在籍学生数など、大学が期間内に入力したデータをスコア化したものが用いられます。この項目からは、大学が学生の教育にかけられる費用がどれくらいあるかを測ることができます。大学が多くの資金を持っているほど、より良い施設・設備の導入が進んだり、教育改革などに投資したりすると考えられるためです。
「学生一人あたりの教員比率」
在籍学生数・教員数など、大学が期間内に入力した数値をスコア化したものが用いられます。学生一人あたりの教員比率が高いほど、少人数教育が実現し、学生一人ひとりに寄り添った指導を期待できるといえます。
「教員一人あたりの論文数」
グローバル情報分析企業"Elsevie(エルゼビア)"が提供する世界最大級の抄録・引用文献データベース"Scopus"に掲載されている論文数をデータとして使用しています。また、「教員一人あたりの競争的資金獲得数」の基となるデータは、内閣府ホームページ「競争的資金制度」に掲載されている「平成29年度競争的資金制度一覧」の制度が対象です。
教員一人あたりの論文数および競争的資金獲得数が多いほど、その大学で研究が盛んに行われていることを表し、学生は教授から最先端の研究について学ぶことができると考えられます。
日本版ランキング2019のWebサイトでは、総合ランキングだけではなく、4つの分野別ランキングも調べることができます。 「教育リソース」分野のランキングに関心を持った方は、記事下の関連リンクからご覧ください。