「THE世界大学ランキング日本版2021」に新しくランクインした私立大学12校

 イギリスの高等教育専門誌Times Higher Education(THE:ティー・エイチ・イー)は、2021年3月25日に、「THE世界大学ランキング日本版2021」を発表しました。
 200位以内に、今回新しく12校の私立大学がランクインしました。そのうち5校は、3つ以上の分野別ランキングにもランクインしています。
 教育充実度、教育成果、国際性の3分野にランクインしたのが、広島修道大学、北星学園大学、城西国際大学の3校です。そのほか、恵泉女学園大学は教育リソース、教育充実度、国際性の3分野にランクイン、京都女子大学は教育リソース、教育充実度、教育成果の3分野にランクインしました
 今回は、この5大学の中から、広島修道大学と城西国際大学について、それぞれの特色や取り組みを紹介していきます。

新しくランクインした私立大学①広島修道大学

 広島修道大学は、教育充実度、教育成果、国際性の3分野において200位以内にランクインし、総合順位151~200位を獲得しています。
 広島修道大学は、1725年に広島藩五代藩主浅野吉長が創始した藩校「講学所」が源流という、長い歴史がある大学です。「道を修める」という建学の精神に基づき、「地球的視野を持って、地域社会の発展に貢献できる人材の養成」を、理念として掲げています。この理念のもと、一人ひとりの学生を見守る、手厚い学習支援を行っています。具体的には、入学前にキャンパスでの学修を体験できる「入学準備学習プログラム キャンパス学習」のほか、入学後、大学での学びに必要な学習スキルを身につける「修大基礎講座」を実施しています。さらに、日々の学びをサポートするチューター制度を採用。チューターである教員には、修学上の問題に限らず、学生生活全般について相談できます。
 国際性分野のランキングでは129位にランクインし、中・四国エリアでみると上位10校に入っています。アジア、ヨーロッパ、アメリカなど、世界15か国・地域、32大学と協定を結び、数多くの学生の派遣・受け入れを行っています。
 派遣留学にはさまざまな海外体験プログラムがあり、学生は、数週間の短期セミナーから1年間の交換留学まで、自身の希望や目的に合ったプログラムを選択できます。一方、留学生の受け入れでは、来日した交換留学生の生活や手続きを学生がサポートする「バディ制度」や、学内施設「iCafe」が設けられているため、他学生や教員と気軽に交流できます。
 このように、広島修道大学は、日々の学びについて手厚いサポートを受けながら、国際的な学生生活を送ることができる大学です。

新しくランクインした私立大学②城西国際大学

 教育充実度、教育成果、国際性の3分野において200位以内にランクインし、総合順位151~200位を獲得した城西国際大学について紹介します。
 城西国際大学は、政治家の水田三喜男氏が1965年に設立した城西大学が母体で、1992年にその姉妹校として開学。経営情報学部経営情報学科、人文学部国際文化学科の2学部2学科でスタートしましたが、現在は、メディア学部、看護学部、薬学部など、全8学部の多様な教育・研究領域を擁する総合大学となっています。
 例えば、日活撮影所との連携によりテレビ・映画の編集などを実際に体験できたり、航空・空港サービス業界への就職を目指す学生は株式会社ANA総合研究所によるキャリアサポートを受けられたりするなど、各専門領域の現場を直接知るための環境が整っています。
 城西国際大学は、国際性の分野別ランキングでは55位という高順位につけています。外国語科目には英語だけでなく、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、韓国語、ハンガリー語、ポーランド語、チェコ語、日本語があり、第二外国語の選択肢が多いことが特徴です。さらに、独自の海外留学制度、「JEAP(Josai International Education Abroad Program:城西国際大学海外教育プログラム)」があり、コロナ禍においても、海外協定校の仁川大学校(韓国)とのオンライン交流プロジェクトなどの取り組みが行われています。
 このように、実践的なキャリアサポートや、充実した国際プログラムを展開する城西国際大学は、学生が実体験を通して学修できる環境だといえるでしょう。