国際性分野ランキングが上がった東日本の私立大学は?
THE 日本大学ランキングの「国際性」とは、外国人学生や外国人教員の比率・日本人学生の留学比率・外国語で行われている講座の比率など、各大学が「どれだけ国際的な教育環境になっているか」を表す指標です。国際性分野ランキングで上位に入っている大学は、国際的な教育環境が整っているといえます。
THE 日本大学ランキング2023の国際性分野ランキングにおいて、順位が上がった私立大学が複数ありました。
以下の表は、国際性分野ランキング100位以内かつ、昨年の国際性分野の順位からの上昇幅が大きい東日本の私立大学です。順位の上昇幅が上位10位の大学をまとめています。
今回はこの中から、法政大学、亜細亜大学、明海大学の国際的な取り組みについてご紹介します。
法政大学の取り組み
法政大学は、THE 日本大学ランキング2023の国際性分野79位にランクインしています。前年度から順位が6位アップしているため、着実に国際性分野が伸びてきていることがわかります。
法政大学は、2014年7月に「法政大学グローバルポリシー」を制定し世界に向けて開かれた大学を掲げており、同年に文部科学省の事業「スーパーグローバル大学創成支援」に採択されました。
グローバル教育センターを窓口とし、世界48カ国、265大学・機関(2023年2月現在)との間で大学間の交流促進のための学術一般協定や学生交換協定を締結しており、海外の大学との活発な交流を実現させています。
また、法政大学では「グローバル・ラーニングプログラム」として、全て英語・小人数で行う「グローバル・オープン科目」や「ERP(英語強化プログラム)」などの講座が受けられます。さらに、学生が主体となり、企画から運営までを行っている国際系イベント「法政グローバルデイ」の開催など、国際性に向けたさまざまな催しが実施されているのが特徴です。
直近の取り組み例としては、多摩キャンパスで実施された「楽しんじゃおう!多摩Xin Chao!」という英語でベトナム語を学ぶプログラムが挙げられます。2022年度に全14回のレッスンが実施され、ベトナムの文化や言語などへの理解を深める機会となりました。このプログラムは2023年度も実施が予定されています。
亜細亜大学の取り組み
亜細亜大学は、THE 日本大学ランキング2023の国際性分野41位タイにランクインしています。前年に比べて4位アップしており、順位を伸ばしていることがわかります。
亜細亜大学は独自の海外ネットワークを活かした世界20カ国・地域の39大学との多彩な留学プログラムを設けており、それらを学生一人一人の目的に合わせて提供していることが特徴です。5つの留学プログラムがあり、それらを組み合わせて複数の国に留学したり、一つの国へ異なるプログラムで数回留学したりと、自分ならではの留学をプロデュースすることができます。中でも特色あるプログラムが、1988年から続くAUAP(アメリカプログラム)です。
AUAPは「生きた英語の習得」と「異文化理解」、そして「自己の新発見」を主な目的とした亜細亜大学独自の留学制度。語学力アップだけではなく、寮生活や、日本人学生をサポートする現地学生アドバイザーとの交流を通して、世界に羽ばたく人材を育成するプログラムです。
また、亜細亜大学の国際的な授業のひとつに、国際関係学部の「エクスパート英語プログラム」があります。これは、より高度な英語運用能力を培うためのプログラムです。選抜された20名程度の学生を対象として、ライティング、リーディングの力の強化だけでなく、より高度な英語論文作成やプレゼンテーションにも挑戦していきます。
明海大学の取り組み
明海大学は、THE 日本大学ランキング2023の国際性分野88位にランクインしており、前年度に比べて2位順位が上がっています。
明海大学は「社会性・創造性・合理性を身につけ、広く国際未来社会で活躍しうる有為な人材の育成」を建学の精神とし、創立当初から海外の大学との交流を重ねており、世界14か国・地域に47大学の交流校があります。
具体的な取り組みとしては、外国人留学生、日本から海外への留学生に向けたインターンシップの実施や外国人留学生の積極的な受け入れが挙げられます。明海大学の学部・大学院における外国人留学生の数は、419人にのぼります。(2023年5月1日現在)
また、明海大学には、特にグローバルな学修をする学部として「外国語学部 グローバル・スタディーズ専攻」があります。グローバル・スタディーズ専攻では、高度な外国語運用能力に加え、諸外国・地域の文化、社会、経済、ビジネスなどに関する幅広い国際教養を学ぶことができます。最終的には、ビジネスの専門知識を備えた現代社会が求めるグローバルな人材になることを目指すことが可能です。